駆け出し外科医の徒然物語

日々の出来事や趣味の話を書いていきます

2018.7.21 東京SATS

東京都八重洲で行われた第1回SATS NEXTに行ってきました。

外科医としては1年生の自分も学生の頃から呼吸器外科になりたいとは考えていたので、楽しみにしていました。

がん研有明の文先生、産業医科大の今西先生、虎の門の藤森先生、自治医大の坪田先生という呼吸器外科界では有名な先生がたの生の話を聞くことは日常臨床でのモチベーションになりました。
今回のテーマは左下葉切除でした。
それと、呼吸器外科安全技術認定制度の話。

各病院、やり方は少しずつ異なれど、やはり姫路式といわれるような肺門見上げ式の方が多かったですね。7割くらいは姫路式VATSのようでした。

虎の門式といわれる術者側からしてモニター左側が頭側、右側が足側のものは関東系の病院に多いんでしょうね。愛知県でも、藤田は慶応系の流れもあるのか、虎の門式だったはずなので。

やはり、counter tractionのかけ方、安全で速く綺麗なリンパ節郭清、PAのen-circleは頭では分かっていても実際にやると難しいもので、出血しないかヒヤヒヤします。

ですが、9年目の先生が執刀手術を発表している姿を見て刺激になりました。
明日からの臨床も頑張れそうです。


呼吸器外科というものは、消化器外科のような技術認定が現在のところ無く、作ろうとしているのですが、お偉いさん達との交渉が上手くいかず何度も頓挫しているようです。

今回今後の技術認定作成についての、現在のところの進達状況について、藤森先生からお話がありました。最も早くとも取得は13年目になる。これは、呼吸器外科専門医取得後、一度は更新をしないと取得できないというルールがあるためということでした。後は、認定症例は右上葉と決定し、リンパ節郭清は評価に含めないことになっていると言われていました。郭清含めないのは、どうなんだと会場からも不満の声がありましたが、それについては医師3年目の自分も全く同意見でした。
リンパ節郭清はある程度の決まりがあるが、どこまで厳しくとるのかは個々医師のこだわりにもなります。さらに、事故症例では4R郭清時に誤ってSVC損傷をしているものが多いため、そこを評価にするのは患者を危険に晒すという上からの意見があったとのことでした。
この点は、非常に残念でした。腫瘍を相手にする外科医は手術でガンを取りきることを最大の目標にしていると僕は思いますが、安全な手術の為に、リンパ節がしっかりとれていない場合であっても目をつぶろうという考えなのかということです。

日本はやはり、何年目というものを大事にしており、みんなが並列で成長していきましょうという文化ですね。
自分はマイペースにやるだけなので認定制度についてはあまり気にしてないのですが…。



と、マジな話はこの辺にしておいて。

当日、高校時代の友達と朝6時半から豊洲で個人フットサル(フットサル好きか勝手にあつまりチームを組んで試合を延々と続けるもの)があり、久しぶりに運動して疲れて、会後半は半分寝てました。笑

嫁さんには、自分のやりたいことばかりやりすぎと怒られる始末ですが、男の子なので許して〜と笑ってますが、そろそろガチで怒られるのでちゃんと家庭の事も考えないといけませんね。お詫びに八重洲の大丸で銀のぶどうスフレチーズケーキを買って帰りましたが、これからは土日くらいは少しは奥様とデート❤️もしようと考えさせられた7月でした。

夫婦というものは、難しいですね。
仕事でしんどい時も、嫁さんの写真や昔のアルバムなどを見て自分を奮い立たせる事は時々あるのですが、それは自分のためであって、相手にとってはどれだけ思われていようと、何か自分のために夫らしいことをしてくれないと寂しい思いをさせてしまう。

学生の時のように、毎日やりたいことやって楽しんでた時分が懐かしいです。今を生きないといけませんもんね。もう少し大事にします。

少し仕事のウェイトを強く置きすぎなのかもしれません。
外科医としての自信を保つためにも、研鑽が常に必要であり、カッコよくあるためにも多少見栄を張ってしまうこともある面倒くさい生きもののようです。

では、また。